いつも使っている老眼鏡、書きものをしていて、「見づらい」「書きづらい」と思ったことはありませんか?
老眼鏡は、使う人が本などを読む時の姿勢をチェックして、一番読みやすい距離に合わせて作られる事が多いのです。誰でも本を読む時の姿勢と、書き物をするときの姿勢、パソコンを使用するときの姿勢は違うものです。高齢になるほど、調節力も衰えるため、作業用途に応じたメガネが必要になります。
最近では、町中の雑貨店で格安の老眼鏡をよく目にします。
ちょっとサインをしたり、判を押したり、見にくい文字を見たりする時には便利かもしれませんが、手軽さや安さだけで選ぶのは、考えもの。メガネは、レンズの度数やレンズの中心と目の中心が合っていないと、疲労の原因になります。長時間使用するメガネについては、既製品で間に合わせず、正しく調整して使う事が必要です。
老眼鏡は、正視の人では凸レンズを使用しますが、近視の人は近視の度だけ少なく、遠視の人は遠視の度だけ多くなります。つまり、軽い近視の人は、普段使用している眼鏡を外すことで近くが見えやすくなり、強度の近視の人では、年齢に応じた度数を減らすことで近くが見えやすくなります。従って、近視の人は近用眼鏡であっても、使用度数によっては凹レンズを使用します。
遠視の人は、普段使用している眼鏡の度数に、年齢に応じた度数を加入するため、凸レンズを使用します。
正視、近視、遠視、いずれの場合にも、年齢と共に調節力が弱くなってくるので、老眼鏡の度数は年と共に変えていく必要があります。
万能ではない多焦点レンズ・・・・
レンズにはいくつかの種類があり、近くを見るためだけの単焦点レンズ、遠くと近くの両方を見るための多焦点レンズがあります。多焦点レンズには更に、二重焦点、三重焦点、累進多焦点レンズ(バリラックスレンズ)があります。
二重焦点レンズには、遠近両用、遠中両用、中近両用があります。遠中近の目安として、近方用(30cm~40cm)、中間(40cm~3m)、遠方(3m以上)があります。
遠近両用レンズは、遠くも近くも見えて、一見便利そうですが、様々なデメリットもあります。近くを見るときには、目線をいつも下に向けていなくてはならず、見やすい範囲も狭いのです。長時間の読書や書き物をすると、疲れてしまうのもむりはありません。
特にパソコンを使っている貴方にとっては、遠近両用は、ちょっと難点があります。
パソコンの画面は目と水平の位置にあることが一般的なため、あごを突き出した状態で見ることになり、とても疲れます。パソコンの画面までの距離は大体40cm~50cm程度のため、中近両用レンズの方が便利です。
レンズの設計上、どうしても周囲に歪みがでます。中間や近くを見る時は、視野が狭くなってしまいます。どんな、レンズにも、それぞれ、見えやすい所と見えにくい所があり、全てを一つのレンズですますのは、目にとっては大きな負担となります。
遠近両用メガネを上手に使う方法・・・・
まず、遠近両用メガネをかけてみると、手元がぼやけたり、階段が浮いて見えたり、ピントがなかなか合わないと感じます。遠近両用メガネは、レンズの遠く、中間、近くとそれぞれを見るところにうまく目線を合わせて、始めて快適に使うことができます。
目の動かし方を練習して、徐々に慣れることが大切です。
作成に当たっての注意点・・・・
ライフスタイル(視生活)に合わせて、メガネの使い分けをすることが大切です。
検査をする前に、使用目的をはっきりさせ、「OOcmの物を見るときに使うメガネを作成したいんですけど」「遠くと近く」「中間と近く」「遠くと中間」などを、検査する人に伝えて下さい。
年齢と共に老眼も進むため、何年かに一度、または使用しているメガネが合わなくなったと感じたら、作り換えをして下さい。見やすいメガネが、生活をもっと快適にしてくれます。 |